あの壁に収納ボックスとかあれば便利なのになー・・・。
分かります。
住んでいるとドンドン物が増えてきて、ドンドン収納が欲しくなります。
「あ、じゃあ壁に棚とか収納ボックスを付ければ簡単じゃん!」とお考えのそこのあなた!
現代の住宅はどこでもネジが効くように作られていないのです・・・。
今日はそんな壁の下地の話をしていきます。
始めまーす!
現代住宅の石膏ボード壁はビスが効かないよ!必ず下地がある所へビス打ってね。
では・・・。
実例を伴った説明をしますね。
私の自宅ですが、昨年末に少し棚を追加しました。
※このブログを書いているPCの脇です。
この棚は「棚キット」とかでは無く、単にホームセンターで「1×4材」と「棚受け金具」を買ってきて長さを現場合わせで切って作ったものです。
材料費はそこまで掛かっていませんね。
※こういうのを使っています。参考画像です。
「1×4材」は安くて加工がしやすく、比較的頑丈なので奥行きが少ない場所の棚板には最適です。
表面もプレーナー加工(かんなを掛けてツルツルにしてくれている加工)してありますし、無塗装でも特に問題ありません。
塗装したい方は塗装しても良いと思いますけど、そのままでも何の問題もありません。
裏側から見ると棚受けがこんな感じで棚を受けてくれています。
え?普通に壁にビス打ってるだけですか?って・・・。
違いますよ、ちゃんと管柱と間柱が入っている場所に長いビスを打ってとめています。
※管柱・・・いわゆる太い柱です。3.5寸角(105㎜)とか4寸角(120㎜)です。
※間柱・・・30㎜幅~50㎜幅ぐらいの柱です。家の外壁に面していない室内壁だと30㎜×105㎜が多いです。
※一般社団法人 鹿児島県林材協会連合会ホームページより抜粋
※いわゆる在来工法の組み方です。
この管柱と間柱に直にビスを打たないと、棚受けや重量物の取り付けは出来ないのです。
でも、家の壁って中が分かりませんよね・・・。
いやいや、分かるんです。
いわゆる「在来木造住宅」なら分かります。
もっとも2×4住宅でもほぼ同じです。
マンションは・・・少し違うので今回は割愛します。
壁の中が分かる方法は次の章で!
在来木造建築は尺貫法を理解すべし!1寸は大体3㎜、1尺は大体303㎜!
このブログの読者様や、私が住む日本国。
普段の物の長さを測る時は「メートル法」で計ることが常識ですが・・・。
建築業界はそうじゃないんですよ。
遥か昔から脈々と受け継がれている単位、尺貫法(しゃっかんほうと読みます)
尺貫法が在来木造住宅の基本単位になっています。
釣りをする人ならご存じですよね、尺貫法。
「8尺の延べ竿」とか「3間竿」とか言いますからね。
あれ、いわゆる昔の長さの単位ですね。
ちなみにルアーとかフライの世界の「フィート(ft)」も同じ長さです。
1尺≒1ftです。ほぼ同じです。
現代のメートル法で言うと、1尺は303㎜です。
※正確に言うと303.03㎜ですが・・・。
建築業界の人じゃない一般の人は「1尺は30cmぐらいね」って覚えて頂ければ大丈夫です。
日本の住宅のほとんどはこの尺貫法で建っているので、必然的に柱の感覚も尺が基準になります。
具体的に言うとですね。
またこちらの図をご覧ください。
※一般社団法人 鹿児島県林材協会連合会ホームページより抜粋
管柱と管柱の間隔、通常は3尺スパンになります。
3尺、つまり909㎜間隔で太い柱が建ちます。
この場合の「間隔」と言うのは、「柱の真ん中から柱の真ん中」になります。
で、この909を半分に割った数が454.5=455㎜で、そこに間柱を建てていきます。
ここ、大事です。
よく覚えておいて下さいね。
間柱の位置は管柱の芯から455㎜を測れば良いという事です。
測ってみてもイマイチ分からない方は建築図面を確認してみて下さい。
家の端の柱から次の間柱まで455㎜(柱の中心から柱の中心の距離)になっています。
管柱→間柱→管柱という順番で必ず柱は建っています。
この455㎜というスパンが頭に入っていれば、特に下地用の板などを壁に付けなくても棚受け金具やその他のビス止めしたい物はちゃんと壁に取りつけることが出来ます。
もっとも取り付ける物が柱のスパンから外れる場合はダメですけどね。
その場合の対処法は次の章で・・・。
下地が無い所に軽い物を取り付けるときは石膏ボードアンカーを使おう。重い物は下地に取り付けようね。
私が取り付けた棚は「間柱と間柱」にビスを打って棚受け金具を固定しています。
間柱にビスを打ちこむときの最大の注意点ですけど・・・。
「石膏ボードの厚みを考えて、ビスの長さを決める事」です。
現代の住宅、不燃材の壁「石膏ボード」にビニールクロス(壁紙)を貼って仕上げることがほとんどです。
この石膏ボードって燃えないので防火対策としてはバッチリなのですが、粉の集まりなのでビスが効かないんですよ。
そして厚みが結構ある。
戸建て住宅の内壁だと12.5㎜厚が一般的な厚みです。
※古いお家だと9㎜厚の石膏ボードで壁下地にしている家もあります。
つまり、間柱や管柱にビスを届かせるためには12.5㎜の厚さを超えなければならないという事ですね。
カーテンの房掛けなんかに付いてくる15㎜長さぐらいのビスだと、石膏ボードの下の間柱までビスが届かないのです。
はい、ここテストに出ます。
間柱(管柱)にビスを効かせるためには、最低でも45㎜以上の長さが必要になります。
今回の棚受けの場合、棚受け金具の厚さが大体3㎜ぐらい。
そこにプラスして石膏ボードの厚みが12.5㎜。
金具+ボードで15.5㎜食われるので、ビスの長さはそれ以上無いと柱に届かないのです。
仮に45㎜のビスを使えば(45㎜ー15.5㎜)で29.5㎜は柱にビスが刺さりますからね。
棚受けぐらいならその程度ビスが柱に刺されば、まず問題ありません。
もっと重量物を付ける場合は「柱の奥行きの半分ぐらい」はビスを打ちこみたいですが、そこまでビスを打たなきゃいけない事は滅多にないので大丈夫です。
※私は自宅にハンモックを吊るのに5.1×75㎜長さのビスを使いました。
あ、そうそう。
ビスを打つ前に出来れば「ビス直径マイナス0.5㎜~1㎜」の下穴を開けて下さいね。
先にドリルで下穴を開けておくと簡単に作業が終わります。
その方がきれいに仕上がりますしね!
で、ここまでは「間柱が使える位置にビスを打ちたい」場合でしたが、実際は下地が全くない場所にちょっとした物を取り付けたいという場合もありますよね。
そういう時はコレ!
石膏ボードアンカー!
これを先に壁に付けてから、中にビスを止めれば下地が無くても大丈夫です。
12.5㎜厚さの石膏ボードにボードアンカーを打つと、3~4kgぐらいの重さなら耐えられます。
※諸条件ありますので注意!
ただし、静止荷重です。
それと、ボードアンカーは基本的には天井には使用できません。
エアコンなんかは少し特殊なボードアンカーと固定方法なのでもっと耐荷重ありますけどね。
重い物を石膏ボード壁に付ける時は基本的には下地(柱や板)にビスを打ってくださいね。
でも、やっぱり自分でやるのは不安だな・・・という方はプロに任せましょう。
簡単な棚なんかは自分でも良いですけど、壁掛けTVを付けたい!とか手すりを後付けしたい!とかはやっぱりプロに任せたほうが無難です。
そういう時はこのようなリフォームの見積もり比較サイトを利用しましょう。
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